車のスクラップを高く買取してもらう方法|廃車費用や引き取り手数料が無料の業者とは?

車の売却
yasu

自動車整備士として車業界に15年以上携わり、修理の知識はもちろん車の売買からコーティングまで幅広い知識をいかして記事を執筆。国家資格の自動車整備士免許だけでなく、中古車査定士などの資格も取得しています。

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車を最終的に解体されてスクラップになりますが、スクラップでもまだ価値はあります。

一般的な中古車買取店やディーラーでは買取できないという車でも、廃車を専門的に扱う業者なら値段をつけてくれるかもしれません。

そこで今回は、車のスクラップを高く買取して貰う方法についてご紹介します。

引き取り手数料や持ち込みなら高く買取してくれるのかということについて知りたい方は是非参考にして下さい。

そもそも車をスクラップにするとは?

車をスクラップにするとは、簡単に言えば車を解体して処分することをいいます。

スクラップという言葉はゴミというイメージがあり、車を捨てることを考えがちです。

しかし、自動車リサイクル法が施工されてからは車をどのように処分するかは明確に決まっていて、ボディーからパーツまで殆どが再利用されています。

今では車のリサイクル率は約99%を達成していて、ほぼ捨てるところはないといって良いでしょう。

また、自動車リサイクル法ではシュレッダーダストやエアバック類、フロン類の回収が義務付けられており、車の所有者がこれらの処分費用を負担することになっています。

車の購入時に支払うリサイクル料金とは、これらの処分費用を事前に預託しているもので、スクラップを依頼する際にはリサイクル券が必要です。

廃車にしてもスクラップしない場合もある

廃車=スクラップと考えている方も多いですが、廃車とは手続きのことをいい、必ずしも車をスクラップにするわけではありません。

廃車の手続きには一時抹消登録永久抹消登録の2種類があり、一時抹消登録であれば車の解体は不要です。

車をスクラップにせず保管しておきたい場合や、再度乗る可能性がある場合は一時抹消登録を選択しましょう。

一方、永久抹消登録を行うときは車をスクラップにしてからでなければ手続きができないようになっています。

その車をもう2度と乗らない場合や、保管しておくことができない場合は永久抹消登録をしましょう。

ここで注意したいのが、車をスクラップにしたら終わりではないということ。その後に廃車の手続きをする必要があることを忘れてはいけません。

廃車手続きを忘れてしまうと、本来還付される税金などが戻ってこないだけでなく、車をスクラップにしたのに自動車税が毎年課税され続けてしまうので注意して下さい。

スクラップとなる車でも買取できる理由

車は約99%が再利用されているということもあり、スクラップとなる車でも買取してもらうことが可能です。

仮に中古車としての価値がなくても、車にはたくさんのパーツが使用されていて、これらはリサイクルパーツとして販売できます。

また、車は鉄の塊ですから、最終的に残る鉄くずも資源として販売されるため、値段がつくのです。

ですから、どんな車でも価値が全くなくなってしまうことは絶対にありません。

しかし、リサイクル料金には解体費用は含まれていませんので、これらの価値から解体費用などを差し引いた金額が車の買取価格になります。

スクラップの相場は常に変動しているため、時期によっても買取価格は変わってくるはずです。

スクラップの値段と解体費用の目安

車のスクラップ相場は近年下落していて、2020年3月の相場を見ると、コロナウイルスの影響もあり、18,500円/tになっています。

参考:マーケット情報(一般社団法人 日本鉄リサイクル工業会)

約1年前の鉄スクラップ相場は31,500円/tだったところをみると、かなり相場が安くなっていることがわかるでしょう。

車には車両重量の半分くらいの鉄が使用されているため、普通車でも1tは使われていない車が殆どです。

軽自動車の場合はそもそも車両重量が1tない車が殆どなので、スクラップとしての価値はかなり低くなってしまいます。

一方、解体費用の相場は業者によっても違いがあるため、一概には言えませんが、大体1~2万円程度を目安に考えるとよいでしょう。

普通車のスクラップ相場が2万円もいかない現在では廃車費用がかかってしまいそうですが、
鉄くずとしての価値はあまり高くなくても、パーツとしての価値がそれぞれの車にはあります。

業者はこれらの価値を踏まえて買取価格を決定してくれるので、解体費用を含めてもマイナスになることは殆どないはずです。

車のスクラップを高く買取してもらう方法

車のスクラップを高く買取してもらうためには、余計な手数料をできるだけ省くことが大切です。

ディーラーや中古車買取店でも廃車の買取や引き取りは可能ですが、最終的に車をスクラップにする解体業者に直接依頼する方が買取額も高くなるでしょう。

車の引き取りや廃車手続きには手数料がかかりますが、今は無料で行ってくれる業者もあります。スクラップを高く買取してもらうにはそういった業者を選ぶことが必要です。

また、廃車手続きを自分で行うことで余計な手数料を省くこともできます。

平日に運輸支局にいかなければならないですが、手続き自体は比較的簡単なので、都合がつく方は挑戦してみるのもよいかもしれません。

廃車買取業者を利用する

最近では、廃車を専門的に買取する業者もあり、このような業者を利用するのもおすすめです。

しかし、廃車買取業者には自社で車をスクラップにできる業者とそうでない業者があります。

自社で解体工場を保有していない業者の場合、ディーラや中古車買取店と立場は同じなので、基本的に買取額も安くなりがちです。

廃車買取業者を選ぶ時には、解体工場を自社で保有しているかを1つのポイントとして選びましょう。

ただし、廃車買取業者の中には車の輸出が得意な業者もあるため、解体工場を持っていなくても海外需要の高い車なら高額査定がつくケースもあります。

解体業者は車を直接輸出するのはあまり得意ではないため、どちらが良いかは車種によって選択しなければなりません。

自社で解体可能で輸出も得意な廃車本舗のような業者であれば、どんな車種にもおすすめなので、廃車買取業者の中では特におすすめです。

解体業者は持ち込みで車をスクラップにしてくれる?

少し前まで解体業者は個人からの持ち込みも対応してくれるところが多くありました。

しかし、最近では個人からのスクラップ依頼を受けていない解体業者も増えているようです。

直接車を買取してくれる業者かどうかは問い合わせしなければわからないので、利用する前に一度確認して下さい。

また、持ち込みが可能な解体業者でも買取額はそれぞれ違いますし、廃車手続きは別途料金が発生する場合もあるため確認が必要です。

わざわざ解体業者を探さなくても、廃車買取業者であれば基本的に引き取りや廃車手続きの費用は一切かかりません。

偶然個人からの持ち込みに対応している解体業者が近くにあるなら利用しても良いですが、そうでなければ廃車買取業者にスクラップを依頼することをおすすめします。

まとめ

車は中古車としての価値がなくなっても、パーツや鉄くずとしての価値がまだあります。

スクラップとなる車でも買取してくれる可能性は高いので、ディーラーや中古車店に値段がつかないと言われても諦める必要はありません。

スクラップとなる車を高く買取してもらうためには、廃車買取業者に依頼するのがおすすめです。

廃車買取業者の場合、基本的にレッカー代や手続きの費用はかからないので、少なくともお金を払って廃車にするということにはならないでしょう。

また、廃車買取業者もたくさんあり、それぞれ得意な車種が違ったりするため、買取額も業者によって違います。少しでも高く売るためには、複数の買取業者を比較することが大切です。

廃車買取業者の場合は電話だけで買取額がすぐに分かるので、比較自体は簡単にできます。おすすめの廃車買取業者をまとめてありますので、比較する際には参考にしてください。