ホンダはこれまで中古車のサブスクのみで新車のサブスクはありませんでしたが、2021年5月25日から新車のサブスク『楽らくまるごとプラン』(楽まる)をスタートしました。
競合他社と比べて後発組となるホンダの楽まるですが、どんな特徴があるのか気になっている人も多いのではないでしょうか?
ここでは、楽まるの特徴を他社との違いを解説しながら紹介し、メリットやデメリットをまとめました。楽まるが気になっている人は参考にして下さい。
ホンダの新車サブスク『楽まる』の特徴
それでは、早速ホンダの新車サブスク『楽らくまるごとプラン』(楽まる)の特徴をみていきましょう。
まず、楽まるの特徴をざっと紹介すると以下の通りです。
- 契約年数は3・5・7年
- 走行距離は月間1,000km、または1,500km
- 消耗品まで含めたフルメンテナンスが標準で付帯
- 自動車保険(任意保険)も月額料金に組み込める
- 契約期間中の乗り換えが自由
- 返却時は残価保証+免責があるので安心
上記の特徴について、他社との違いがある部分を詳しく紹介します。
契約年数は3つ、契約満了時の選択肢は5つ
楽まるは3年、5年、7年の3つの契約年数から選べるようになっていて、この点についてはトヨタや日産のサブスクなどと同じです。
しかし、楽まるは契約満了時の選択肢が他社より多くなっています。乗り換えや返却、買取だけでなく、5年契約の場合は2年の延長、7年契約の場合はそのまま車を貰うことも可能です。
定期的に新車に乗り換えたい人、同じ車に乗り続けたい人のどちらにも対応できるのが楽まるの特徴といえるでしょう。
充実したメンテナンスプランが標準で付帯
楽まるはメンテナンス費用も月額料金に含まれていて、その内容も充実しています。
他社のメンテナンスプランでは含まれていないことも多いタイヤ交換まで含まれているため、利用料金以外に費用がかかることは殆どないはずです。
また、新車購入時からメーカー保証は3年、特別保証は5年で切れますが、5年以上のプランを契約した場合は同等の保証が追加費用無しで延長されます。
車のサブスクはメンテナンスもしっかりしているので、保証が適用されるような故障は稀ですが、契約期間中は安心して乗ることできるでしょう。
自動車保険を月額料金に含めることも可能
楽まるでは自動車保険は別料金となっていますが、月額料金に含めることも可能です。
既に加入している自動車保険があれば等級を引き継ぐこともできますが、利用できる保険会社は東京海上、損保ジャパン、三井住友海上に限定されます。
まとめて定額にしたい場合、保険料の安い通販型の自動車保険は利用できないので注意してください。
【要注意】契約期間中の乗り換えが自由にできる?
楽まるでは契約期間中の乗り換えが自由にできると記載されていますが、一方で中途解約金の精算は別途必要とも書いてあります。
具体的に手数料がいくらかかるかという表記もないため、場合によっては中途解約金が高額になる可能性も否定できません。
『乗り換えが自由』と聞くと手数料なども不要という印象を持ってしまいがちですが、そうではないようなので注意しましょう。
ちなみに、トヨタのKINTOでは条件を満たせば解約手数料が無料になったり、低価格な手数料で乗り換えができたりします。
その他のサブスクでは、基本的に中途解約不可となっている場合が多いです。
残価保証+30万円分の免責があるので追加費用が発生しにくい
楽まるには残価保証があるため、相場の変動リスクを気にすることなくサブスクを利用できます。
また、それとは別に30万円分(査定時の減点300点分)の免責があり、多少の傷や凹み、内装の汚れなどがあっても追加費用が発生する心配はありません。
他社のサブスクでは傷や凹みがあった場合、原状回復費用を請求されるのが普通なので、楽まるは他社より安心して利用できるといえます。
ただし、修復歴有になるような大きな事故があった場合など、300点以上の減点が発生するケースはあるので注意して下さい。
楽まるのメリット
ここまで楽まるの特徴を紹介してきましたが、楽まるを利用するメリットは以下の通りです。
- 追加費用などの心配なく安心して利用できる
- 料金が比較的安い
- 頭金やボーナス払いが併用できる
さすが後発組のサブスクだけあって、これまであったサブスクの不満点をカバーできる内容になっていますね。
追加費用などの心配なく安心して利用できる
楽まるは消耗品までカバーしたメンテナンスプランが最初から料金に含まれています。長期契約になれば保証も延長されるため、故障などによって追加費用が発生する心配が殆どありません。
さらに、契約満了時の残価保証や傷などに対する30万円分の免責もあり、サブスクやカーリスで良くある契約満了時に追加料金が発生するといった心配も殆どないでしょう。
車のサブスクは急な出費をなくして車の維持費を定額にするというのが最大のメリットで、楽まるはその点で安心して利用できるサブスクといえるでしょう。
料金が比較的安い
楽まるは料金も低価格に設定されていて、ホンダ車を扱う他社のサブスクやカーリースと比較しても安く利用できる場合が多いです。
実際にほぼ同じような内容で比較した場合、各社の月額料金は以下のようになりました。
N-BOXのEXをフルメンテプランで5年間利用した場合の料金比較
- 楽まる・・・28,790円
- 損保でのーる・・・29,920円
- 定額カルモくん・・・33,620円
※上記はシミュレーション結果の料金です。オプションなどによって実際の料金とは異なる可能性があります。
このように、同程度の手厚いメンテナンスプランをつけた場合、他社と比較しても料金は安いです。
メンテナンス費用もコミコミにしたいなら楽まるを利用するメリットは大きいでしょう。
頭金やボーナス払いが併用できる
楽まるは頭金なしでも利用できますが、頭金を入れたりボーナス払いを併用することによって月額料金をさらに安くすることもできます。
他社のサブスクでは意外とできないサービスも多いので、少しでも月額料金を抑えたいという人にはメリットとなるでしょう。
元々低価格の楽まるですから、頭金やボーナス払いを併用すればかなり安く利用できるはずです。
楽まるのデメリット
楽まるは後発のサービスということもあってメリットに感じることも多いですが、デメリットがないわけではありません。
楽まるのデメリットは以下の3つです。
- メンテナンスプラン無しは選択できない
- 法人や個人事業主の契約は不可
- 現状は店舗に行かないと契約できない
メンテナンスプラン無しは選択できない
楽まるは最初からメンテナンス費用が料金に含まれているため、オプションになっている他社のサブスクとは違ってメンテプランを外すことができません。
車サブスクやカーリースの料金には、ローンの金利に相当する一定の手数料がかかっています。
当然メンテナンス費用として計算されている金額にも手数料がかかっているので、車のメンテナンスは自分で管理できるという人にはデメリットとなってしまうでしょう。
法人や個人事業主の契約は不可
楽まるは対象が個人契約のみとなっていて、法人や個人事業主での契約はできません。
他社のサブスクでは法人や個人事業主も利用できる場合が殆どなので、利用したくてもできない場合もあるでしょう。
ただし、ホンダは別に法人用のカーリースがあり、サービス内容は多少違いますが、法人や個人事業主の方はそちらを利用することは可能です。
現状では店舗に行かないと契約できない
殆どの車サブスクではオンラインでの入力や郵送を利用して契約が完了しますが、楽まるは店舗に行かないと契約できないアナログなサービスです。
ただ、楽まるは他社と比較してもプランは分かりやすいですし、オンラインでも十分対応できると思います。
まだサービス開始直後ということもあり、今後オンラインでの申込みなどに対応する可能性はあると思うので、これからの展開に注目したいところです。
まとめ
ホンダの新車サブスク『楽まる』は後発のサービスということもあって、これまでのサブスクでデメリットとなっていた部分をカバーしています。
料金も他社より安めに設定されているため、これまで車サブスクは高いと感じていた人もメリットに注目するようになり、サブスクの利用を検討するかもしれません。
また、楽まるの登場によって他社が料金やサービス内容を見直す可能性もあります。
もしそうなれば、今後はますます車サブスクの利用者が増え、車を所有する時代から使う分だけ料金を払う時代にかわっていくでしょう。
今でも徐々に利用者が増えている車サブスクですが、今回ご紹介した楽まる以外にもたくさんのサービスがあります。
下記の記事では人気の車サブスクを比較していますので、興味があれば是非参考にして下さい。