車を月々定額料金で利用できるサブスクリプションサービス。車を所有する時代から利用する時代に変わりつつあり、徐々に利用者も増えてきています。
しかし、車を利用するサービスといえば、レンタカーが今までもありました。サブスクリプションとレンタルは何が違うのでしょうか?
また、カーシェアリングやカーリースなど、同じように車を借りるサービスは他にもあり、それぞれの特徴や違いを理解している人は少ないでしょう。
ここでは、車のサブスク、レンタカー、カーシェア、カーリースの違いについて分かりやすく解説します。
この記事を読めばきっとそれぞれの特徴、メリットやデメリットを理解し、自分に合ったサービスを選べるようになるはずです。
サブスクリプションとレンタルの違い
サブスクリプションとレンタルの違いは、一見すると良く似たサービスに思えますが、厳密に言えば違いがあります。
サブスクリプションは商品やサービスを利用する『期間』に料金を支払っているのに対し、レンタルは商品やサービスそのものを借りるために料金を支払っているのです。
少し分かりにくいと思いますが、身近なサービスで考えると分かりやすいでしょう。例えば、サブスクリプションの代表的なサービスともいえる音楽や動画の配信サービス。
これらは配信されている音楽や動画が見放題、聞き放題になるというサービスで、ユーザーは1ヶ月間の利用料金を支払っています。
ですから、サービスの対象となる音楽や動画は常に入れ替わり、新曲や新しい映画、新しいドラマなどが追加されても同じ料金のまま利用することが可能です。
一方、CDやDVDなどのレンタルの場合、その商品自体を一時的に貸し出すサービスで、商品によって利用期間や料金が変わりますし、途中でレンタルしたCDやDVDを変更することもできません。
このように、サブスクリプションはレンタルよりも幅広いニーズに応えることができ、商品を購入しなくても必要な時に利用できる便利なサービスです。
サブスクリプションはどれだけ利用しても料金は定額であるため、利用頻度の高い人ほどメリットを感じることができるでしょう。
サブスクリプションサービスに価値を感じる人も多く、今では音楽や動画だけでなく、書籍、コスメ、ファッション、車、飲食業界などにも広がっています。
車のサブスク、レンタカー、カーシェアリングの違い
車業界にもサブスクリプションを謳うサービスは増えてきており、定額制という意味で幅広く使われています。
車を借りるという意味では以前からあるレンタカーやカーシェアリングと同じなので、違いが良く分からない人もいるかもしれませんが、特に大きく違う点は以下の4つです。
- 車のサブスクは『わ』ナンバーではない
- 車のサブスクは車庫証明書が必要
- 車のサブスクを利用できるのは最低でも1ヶ月~
- 車のサブスクはオプションなども月額料金に含まれる
車のサブスクは『わ』ナンバーではない
レンタカーやカーシェアリングは殆どが『わ』ナンバー、一部の地域では『れ』ナンバーも存在します。
このことは広く知られていることなので、人によっては『わ』ナンバーであることを嫌がる人もいるでしょう。
一方、車のサブスクは自分のものではないとはいえ、通常のナンバープレートと同じです。ですから、他の人が車をみただけでサブスクだと分かることはありません。
また、サブスクリプションサービスの業者によっては、希望ナンバーを取得できる場合もあるので、車を購入したときと同じようにこだわりのナンバーにすることも可能です。
車のサブスクは車庫証明書が必要
車のサブスクは通常のナンバープレートを利用できる理由は、車庫証明書を提出して車の使用者として登録しているからです。
車庫証明書が必要ということは、自宅や月極駐車場などを契約して駐車スペースを確保しなければなりません。
また、車庫証明書は申請から発行まで1週間前後かかることが多いため、車のサブスクは契約したらすぐ乗れるわけではないということになります。
一方、レンタカーやカーシェアリングは車の登録手続きは不要なので、車庫証明書を取得する必要もありません。
車のサブスクとは違い、利用を希望する日時に空いてさえいればすぐに使うことができます。
車のサブスクを利用できるのは最低でも1ヶ月~
車のサブスクは、基本的に数ヶ月単位、もしくは年単位での利用が想定されていて、短いところでも最低1ヶ月からの契約となっています。
また、基本的に利用期間中の中途解約は不可となり、どうしても解約する場合は違約金などを支払わなければなりません。
一方、レンタカーの場合は数時間単位、もしくは数日単位で借りることができます。カーシェアリングに関してはさらに短い数十分単位での利用も可能です。
このように、それぞれ想定されている利用期間が違うので、利用する期間に応じてどのサービスを利用するか選ぶ必要があります。
車のサブスクはオプションなども月額料金に含まれる
車のサブスクはサービスによっても違いますが、車検代やメンテナンス費用、任意保険などの費用だけでなく、ナビやETCといったオプション料金についても基本的には全て月額料金に含まれます。
レンタカーやカーシェアリングの場合も、車検代やメンテナンス費用が別途発生することは基本的にありません。保険についても最低限の保証は最初からついている場合が多いです。
しかし、チャイルドシートやスタッドレスタイヤなど、その他のオプションを利用する場合、通常の利用料金とは別に料金を支払うことになります。
また、カーシェアリングの場合は初期費用や月額費用が利用料金とは別に発生することも多いです。
ただし、カーシェアリングの場合は基本的に短期利用を想定しているということもあり、ガソリン代も利用料金に含まれています。
車のサブスクリプションとカーリースの違い
車のサブスクリプションは定額制という意味で使われている場合が多く、カーリースと殆ど同じ意味で使われています。
同じ車のサブスクでも月額料金に含まれる内容が違ったり、利用期間などを含めたサービス内容が違うので注意してください。
とはいえ、どちらかといえばサブスクと謳っているサービスは短期から利用できるものが多いです。
また、カーリースの場合はメンテナンスはオプションになっている場合も多いですが、サブスクはメンテナンスはもちろん任意保険までついていたりします。
つまり、初めて車を利用する状態からでもより手軽に利用できるサービス、比較的短期から気軽に利用できるサービスが車のサブスクといえるでしょう。
上記のような条件に当てはまるサブスクサービスを下記の記事でも紹介しています。それぞれの特徴や比較をしたい人は参考にしてください。
車のサブスクやカーリースを利用する時の注意点
車のサブスクやカーリースを利用する際は、サービスによって内容が違うため、利用する際は以下の点を確認して利用しましょう。
- 月額料金に含まれる内容
- 利用できる期間
- 走行距離の制限
- 契約満了後の対応
- 中途解約の可否
車のサブスクリプションサービスやカーリースは、予め利用できる期間がそれぞれ決まっていて、中途解約は基本的にできないと思ってください。
上記の注意点の中でも絶対に確認しておきたいことは、月額料金に含まれる内容と走行距離制限についてです。
月額料金には基本的に税金や車検の基本料なども含まれていますが、日頃のメンテナンス費用や車検の整備費用など、サービスによってどこまで料金に含まれているかが違います。
車のサブスクでは任意保険も含まれているサービスもあり、既にこれまで加入していた保険がある人にはデメリットとなる場合もあるので注意してください。
また、車のサブスクやカーリースでは契約期間中の走行距離を制限している場合が多く、オーバーすると契約満了時に追加料金が発生してしまうかもしれません。
あらかじめ自分が月にどれくらい車を乗るか把握し、走行距離の制限内に収まるかどうかも確認してからサービスを選ぶと良いでしょう。
車のサブスクやカーリースを利用する際の注意点は下記の記事でもっと詳しく解説しています。これから利用するという人は是非一度目を通してみて下さい。
まとめ
車を所有することなく利用できるサービスは複数あり、それぞれ想定されている利用期間が違うため、自分に合ったサービスを選ぶとお得に利用できます。
逆に、短期向けのサービスを長期利用してしまったりすると損をしてしまうので注意してください。
- カーリース・・・1年~の長期利用
- サブスク・・・1ヶ月~の中、長期利用
- レンタカー・・・数時間~の短期利用
- カーシェア・・・数十分~の超短期利用
また、車のサブスクやカーリースは、初期費用や頭金なども不要で車にかかる費用を定額に出来るというメリットもあります。
契約時に残価(下取り価格)を設定するので、月々の支払いを抑えたいという人にもおすすめです。
ちなみに、カーリースといえば新車のイメージが強いですが、中古車のリースを取り扱っているサービスもあります。
元々の車両価格が安い中古車ならさらに月額料金を安くできるので、中古車も含めて検討したい人は下記の記事もチェックしてくださいね。