ディーラーに修理を依頼したいとき、初めて利用する場合は予約をしなければいけないのか、飛び込みでも対応してくれるのかわかりませんよね。
いつもお世話になっている店舗や担当者がいるなら悩む必要もないのですが、そこで買った車でもないし、飛び込みで行ったら迷惑かもと考えてしまう方は多いのではないでしょうか?
また、故障かどうかはわからないけどとりあえず見てもらいたい場合や、修理するかどうかは見積りをみてから決めたいという場合もあるでしょう。
そんなとき、見てもらったり見積りを出してもらうだけでも料金がかかるのかどうかも気になると思います。
そこで今回は、元整備士の私が飛び込みでの修理依頼について解説します。ディーラーを初めて利用する方や突然の故障でお困りの方は参考にして下さい。
ディーラーは飛び込みでも車の故障を修理してくれるのか?
まず、ディーラーは飛び込みで修理の対応をしてくれるかどうかですが、結論からいって飛び込みでも問題なく対応はしてくれます。だだし、一本電話してからいくほうが良いでしょう。
なぜなら、ディーラーは既に他のスケジュールでいっぱいという場合も多く、飛び込みの修理があると既存のスケジュールを調整しながら作業しなければなりません。
時間のかかる修理はすぐに手をつけられるとも限らないので、一度車を預かって代車を出したり、走行に支障がなければ入庫日を調整して後日修理となる場合もあるでしょう。
一本電話があるだけでもディーラーはスケジュールの調整がしやすくなるので、結果的に待ち時間を減らすことに繋がるはずです。
部品交換が必要な場合は基本的に当日修理不可
また、故障の内容によっては部品交換が必要になりますが、ディーラーといえども全車種の全部品を在庫しているわけではありません。
部品が無い場合は取り寄せになり、届くまでは当然修理もできないので、基本的には車を預かっての修理になるでしょう。
例えば、パンク修理ならその場で直せますが、同じパンクでもタイヤの交換が必要になる場合はタイヤの在庫次第では預り、もしくは待ち時間が長くなってしまいます。
このように、ディーラーだけに限らず、飛び込みで修理依頼を受けることはできますが、予約なしだと修理に時間がかかって待ち時間も長くなります。
飛び込みで修理を依頼するメリットはなく、代車の数にも限りがあるので、車の状態をいますぐ見てもらいたいという場合でも、一度電話を入れてから向かうことをおすすめします。
事前に代車が用意できないと分かれば調整もできるので、時間を無駄にすることがないはずです。
その店舗で買ってない車でも問題ない?
中古で車を買った場合や、新車で買ったけど引っ越してしまった場合など、そのディーラーで買っていない車でも全く問題ありません。
最初は行きづらいかもしれませんが、ディーラーからすれば新規顧客を獲得するチャンスなので、丁寧に対応してくれるはずです。
どの店舗にもその車種に精通したプロの整備士がいますので、安心して修理を依頼して下さい。
また、現在では統一されつつありますが、ディーラーによっては販売チャネルが分かれていて、取り扱い車種がそれぞれ違う場合もあります。
販売チャネルが分かれている場合、基本的には取扱い車種にあったディーラーを利用するほうが何かとスムーズなのでおすすめです。
とはいえ、近くに自分が乗っている車を取り扱うディーラーがないなら、他の販売チャネルでも問題はないでしょう。
ちなみに、他メーカーの車でもディーラーは受け入れてくれます。しかし、特別な理由がなければ基本的には同じメーカーのディーラーに修理を依頼したほうが良いです。
その車種に慣れていないというのはもちろん、修理に部品が必要になった場合は在庫しているはずもなく、ほぼ確実に取り寄せになってしまうので注意してください。
電話をするときに伝えるべき内容
ディーラーを初めて利用する場合、飛び込みで行く前に電話を入れるにしても何といっていいか分からないかもしれません。
電話をするときに伝えるべきことは以下の3つです。
- 車種
- 車の状態や症状
- 店舗に行く時間
とはいえ、意識的に伝えなくてもディーラー側が全て聞いてくると思うので、電話する時はそこまで気にする必要はありません。
例えば、
『初めてそちらを利用する〇〇に乗っているものですが、エンジンの調子が悪く、チェックランプが点灯しています。これから車を持ち込んでみてもらうことは可能でしょうか?』
といった感じで良いと思います。もし、具体的に車の状態や故障の症状を説明できるのであれば伝えておきましょう。
もしディーラーから時間を指定された場合は、すぐには対応できないということです。早くいっても待たされるだけなので、その時間に持ち込むことをおすすめします。
ディーラーは見てもらうだけや見積りだけでも料金はかかる?
車の故障といっても様々で、中には走行する上で安全性に問題のない故障もあります。例えば、ナビやオーディオの故障などは壊れると不便ですが、走行上問題はありませんよね。
このような故障の場合、修理費用によっては新しく買い替えることを検討したいと考える方も多いでしょう。
直すかどうかは金額次第になるので、まずは見積りだけ欲しいということもあると思いますが、見積りだけなら基本的に料金はかかりません。
また、自分では故障かどうかの判断が出来ない場合や、走行しても問題ないか判断できない場合など、とりあえず見てもらいたいというケースも基本的に無料です。
ただし、コンピューターを繋いで診断をする場合や大掛かりな分解が発生する場合など、修理しないとなれば料金がかかるケースもあるかもしれません。
基本的には無料なので、料金が発生する場合は事前に説明があると思いますが、不安な場合は念のため事前に確認してから車をみてもらうと安心です。
ディーラーに飛び込みで修理を依頼した場合にかかる時間の目安
修理の内容や店舗の混雑状況などによっても変わるので一概にはいえませんが、ディーラーに飛び込みで修理を依頼した場合にかかる時間の目安をご紹介します。
- 部品交換無…約1時間
- 部品交換有…半日~3日程度
- 大規模な修理、鈑金修理…数日~数週間
パンク修理や在庫してある部品で対応できるような簡単な作業の場合、1時間程度あれば修理できる場合が多いでしょう。
一方、部品を取り寄せる必要がある場合は部品が到着してからの作業になるため、通常は1日~3日程度かかります。
ただし、部品やタイヤなどは近くに仕入れ先がある場合も多く、注文してすぐに届けば半日程度あれば作業は終わるはずです。
エンジンやミッション内部の故障といった大規模な修理になると、部品の取り寄せにプラスして作業時間も長いので、早くても数日はかかると思ってください。
また、鈑金修理は基本的に外注するディーラーが多いと思うので、同じく時間はかかります。保険修理になるとさらに時間がかかるので、場合によっては数週間かかることもあるかもしれません。
ちなみに、私は以前に保険を使用する鈑金修理をディーラーに依頼しましたが、約2週間ほどかかりました。
保険修理は保険屋とのやり取りがあり、保証される保険金が確定しないと手が付けられないので、ディーラーでなくても時間がかかります。
その間は代車に乗ることになると思いますが、修理を依頼する際は時間がかかることを覚悟しておきましょう。
まとめ
車の故障でディーラーに修理を依頼する場合、飛び込みでも問題なく受け付けてくれます。
しかし、飛び込みだと場合によっては長時間待つことになってしまうので、できるだけ事前に予約しましょう。緊急の場合は一本電話を入れてからいくだけでも違うはずです。
そのディーラーで車を買ってないことを気にする方もいると思いますが、どこのディーラーでも同じサービスが受けられるので気にする必要はありません。
もちろん見てもらうだけなら基本的に無料なので、気になることがあれば気軽に利用して良いと思います。
ただし、ディーラーの修理は一般的な整備工場などと比べて料金が高くなる場合が多いです。少しでも修理費を安くしたいという方は、一般の整備工場を利用することをおすすめします。
なぜディーラーの修理費が高いのかについては下記の記事で解説しているので、気になる方は参考にして下さい。