走行距離10万キロ越えの車検相場はいくら?高い理由や費用の内訳を解説!

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yasu

自動車整備士として車業界に15年以上携わり、修理の知識はもちろん車の売買からコーティングまで幅広い知識をいかして記事を執筆。国家資格の自動車整備士免許だけでなく、中古車査定士などの資格も取得しています。

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走行距離が10万キロ越えの車は車検費用が高くなる傾向があり、多くの人が車の買い替えを考えるタイミングでもあります。

10万キロで車検代が高くなる理由は、

  • 経年劣化で故障が増える
  • 10万キロで交換時期を迎える部品が多い

からです。

10万キロに1回交換する部品というのは、消耗の早い部品と違って滅多に交換しないので、その分作業も複雑になっています。

必然的に工賃も高くなるため、10万キロを超えると車検が高い理由も何となくわかるでしょう。

とはいえ、これまで数万円で済んでいた車検代がいきなり10万、20万となれば不安もあると思います。

中には不要な部品まで交換しようとする業者もいるので、相場や必要な交換部品を事前に知っておくと安心です。

そこで本記事では、10万キロを超えた車の車検相場やその内訳などについて解説します。

ヤス

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走行距離が10万キロを超えた車の車検相場

車の買取相場

走行距離が10万キロを超えると、車検の見積り金額が突然跳ね上がり、びっくりされた方も多いのではないでしょうか?

そんな高すぎる見積書をみると、

  • もしかしてぼったくられてるんじゃないか?
  • もう長くは乗れないのかな?
  • 車検を通すより廃車にしたほうがいいのかな?

といったように不安を感じてしまうと思います。

ですが、10万キロを超えると車検代が高くなるのは必然で、修理すれば長く乗ることもできますし、それを理由に廃車にするというのはまだ少し早いかもしれません。

車種によっても違うので一概には言えませんが、10万キロを超えた車の車検は10万~20万円程度が相場です。

この範囲に収まっているのであれば、ぼったくりの心配もあまりないでしょう。ただ、運悪く高額な部品の故障が重なってしまった場合はそれ以上の費用がかかります。

特別な故障が無い場合は、おおよそいつもの車検に5~10万円程度上乗せされた金額が目安だと思ってください。

車検費用の内訳は、大きく分けると法定費用、点検整備費用、手数料の3つに分かれます。このうち、法定費用と手数料は10万キロを超えたからといって変わるものではありません。

つまり、点検整備費用が高くなっているわけですが、これは10万キロを目安に交換したほうが良い部品が多くあり、見積りの中に含まれているからです。

特にディーラーなどは予防整備の観点から多くの交換部品が見積りに入っていることが多いので、その分車検の見積り金額も高くなってしまうでしょう。

法定費用の内訳などを詳しく知りたい方は下記も参考にして下さい。

10万キロ越えの車検で良く必要になる交換部品

10万キロを超えた車の車検で、良く交換が必要になる部品(交換しないと車検に通らない)や、交換が推奨される部品を具体的に紹介します。

交換費用の目安も併せて記載しますが、車種や業者によって料金が変わるため、参考程度に考えて下さい。

  • タイミングベルト・・・約5万円(ウォーターポンプ込)
  • ラジエーターホース・・・約1.5万円(LLC込)
  • サーモスタット・・・約1万円
  • プラグコード・・・約1万円(1台)
  • ヒューエルフィルタ・・・約8千円
  • ドライブシャフトブーツ・・・約3万円(左右)
  • タイロッドエンド・・・約2万円(左右)
  • ブレーキホース・・・約2万円(1台)
  • ステアリングラックブーツ・・・約1万円(片側)

タイミングベルトの有無で費用が大きく変わる

上半分はエンジン、水回り、燃料系で、特にタイミングベルトの交換は高額です。

最近の車はタイミングチェーンを使用している場合も多いので、その場合は30万キロ程度までは交換する必要はないでしょう。ベルトかチェーンかで車検代が大きく変わりますね。

また、タイミングベルトでウォーターポンプを回している車種も多く、ウォーターポンプは10万キロを超えたあたりで良く水漏れを起こします。

後からウォーターポンプだけを交換すると、高額な工賃が2度かかってしまうようなものなので、タイミングベルトで回している車種は基本的に同時交換を薦められるはずです。

タイミングベルトのカバーは簡単に外すことがないため、その他にもベルトに張りをあたえるテンショナーやアイドラプーリー、オイルシールといった部品も基本的には同時交換をおすすめします。

足回りの部品は現車を確認して判断すればOK

ドライブシャフトブーツから下は足回りやブレーキ系の部品ですが、特にブーツ類(ゴム製品)が10万キロ付近になると切れてしまうことが多いです。

下廻りのブーツ類は切れていると車検に通らないので、点検して切れている場合は交換が必須となります。

逆に言えば車の下廻りを確認しなければ分からないので、見積り時に下廻りの確認をしない業者は後から追加になる可能性があるという点に注意して下さい。

色々書きましたが、これで全てではないですし、車検時に全部交換しなくてはいけないわけではありません。

見積りの内容を確認し、それぞれの部品がどんな役割をしていて、今どんな状態なのかを説明してもらうと良いでしょう。

良く分からない方も多いと思いますが、実際に現車を見ながら説明してくれるところもあるので、そういった業者を選ぶと分かりやすいと思いますよ。

いつもディーラーに頼んでいたからどこで車検をやっているかわからないという方は、楽天Car車検を利用して探すのがおすすめです。

実際に利用した人の口コミも見れるので、初めて利用する店舗の評判を見ながら探すことができますよ!

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安くしたいからといって『通すだけ』の車検をしていると・・・

車検代を安くしたいからといって、最低限の整備しかしない方や、通すだけの車検を希望する方も多くいます。

もちろんそういった要望があれば答えてくれる業者は多いですが、このような車検を繰り返していると総合的にみて損をする可能性が高いです。

  • エンジンオイルを交換しなかった結果、エンジンが焼付く
  • ブレーキパッドを交換しなかった結果、ブレーキローターまで交換することになる
  • ベルト交換をしなかった結果、ベルトが切れてエンジンが停止し、レッカー代がかかる

このような車はこれまで実際に多く見てきました。むしろこれだけで済んだから良いものの、最悪の場合は事故が起きていた可能性もあります。

例えば、野球のピッチャーが肘を壊すという話を良く聞きますが、そのまま投げ続けると二度とピッチャーができなくなるかもしれません。

最初は少しの違和感から始まり、それを放置した結果取り返しのつかないことになる・・・車もこれと同じです。

まだ大丈夫だろうと整備を後回しにしたり、必要な整備をしないまま乗り続けると、重大な事故につながる可能性があるので注意してください。

車検はいわば車の健康診断のようなもので、交換時期がきているものは早めに交換すれば安心して乗ることができます。

特に10万キロを目安に交換する部品というのは重要な部品が多いので、費用を節約することを考える前に安全性を考えて車検を依頼しましょう。

できるだけ車検費用を安くするには?

安全性かつできるだけ車検費用を安くするには、いくつかの業者で見積りをとり、比較することをおすすめします。

なぜなら、業者によって

  • 見積りの内容が違う
  • 同じ作業でも工賃が違う
  • 見積りの方法や対応も違う

からです。

まず、見積りの内容ですが、業者によってスタイルが違います。安さを重視した最低限の見積りをするところもあれば、安全性を重視して見積りをするところもあるからです。

車検という検査に通らない部分はどの業者も共通して見積りに入ってくると思いますが、その他の部分も見ながら検討すると良いでしょう。

 

次に、車検の内容が全く同じだったとしても、工賃の部分で差がつくことも多いです。

整備の工賃というのは、『1時間当たりの基本工賃×作業にかかる時間』で決まっていて、作業時間は基本的に整備振興会が定めている作業点数を元にしています。

ですが、1時間当たりの基本工賃は業者毎に違うため、同じ作業でも工賃に差がでるのです。

例えば、A社は1時間7000円、B社は1時間8000円だとします。たった千円の差と思うかもしれませんが、10万キロを超えた車は交換する部品が多くなりがちです。

作業時間が長ければ数万円という差になるため、業者による『工賃の差』が顕著に表れます。各業者の見積りをみて、同じ作業で工賃を比較してみると良いでしょう。

最後に、見積り時の対応や見積り方法も業者によってかなり違います。

しっかり現車を確認しながら1つずつ説明してくれる業者もあれば、現車をさっと確認するだけで、あらかじめ決まっているコースから選ぶいう場合もありますね。

特に受付だけをしているガソリンスタンドの店舗なんかは後者のパターンが多く、この場合は実際に車検を依頼してから現車を確認ことになるはずです。

現車をしっかり確認しない業者は見積りの段階で正確な料金がわからなかったり、後で料金が変更となる可能性もあるので注意してください。

このように、車検という内容は基本的には同じですが、業者によって料金や細かい違いが多くあります。

車検費用が安いことはもちろん重要ですが、信頼できる業者を選ぶといったことも大切なので、複数の業者を比較し、納得のいく業者に車検を依頼しましょう。

まとめ

車には10万キロを目安に交換したほうが良い部品が多くあり、走行距離が10万キロを超えると車検費用が大幅に高くなる傾向があります。

ですが、あくまで交換時期の目安というだけで、必ずしも車検のタイミングで交換しなければならないものでもありません。

車検業者によって見積りの内容や工賃なども違うため、できるだけ車検費用を安く抑えたいなら複数の業者で見積りをとり、比較してから選ぶことをおすすめします。

ただし、車検費用が安いというだけで選ぶと、安心して乗れる整備がされない可能性も高いので注意してください。

現車をしっかり確認した上で必要な整備と不要な整備を分別し、車検を安心して任せられるような業者を選びましょう。

また、複数の車検業者を比較する時は楽天Car車検が便利です。

利用者の口コミや店舗の場所、見積りの予約までWebからできるので、いつもディーラーに頼んでいたという方も、安心して頼める業者がきっとみつかるでしょう。

もちろん楽天なので、実際に車検を依頼すればポイントも付いちゃいます。お得に車検をしたい方は是非利用してみて下さい。

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