【車検の意外な落とし穴】フォグランプの高さや色、数に注意!

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yasu

自動車整備士として車業界に15年以上携わり、修理の知識はもちろん車の売買からコーティングまで幅広い知識をいかして記事を執筆。国家資格の自動車整備士免許だけでなく、中古車査定士などの資格も取得しています。

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車検は車が保安基準を満たしているか検査するものであり、その中には様々な検査項目が存在します。

車検の検査項目の中でも意外な落とし穴となりやすいのがフォグランプで、フォグランプが原因で車検に通らない車も多いので注意して下さい。

本記事では、フォグランプの検査項目や保安基準について解説し、車検を受ける際のポイントや万が一通らなかった際の対策をご紹介します。

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フォグランプの検査項目と保安基準

車検でフォグランプは検査項目に入っていて、

  • 設置位置(場所、高さ)
  • 光の色や明るさ
  • 設置できる数

がそれぞれ決まっています。

また、他の灯火類と同じように装着されているフォグランプは点灯しなければならないので、球切れや故障している状態では車検には通りません。

ですから、特にユーザー車検で直接検査を受けに行く場合は、事前にフォグランプが点灯するかを必ず確認してから車検場(陸運局)に向かいましょう。

それではフォグランプの保安基準について詳しく解説します。

フォグランプの設置位置

フォグランプの設置位置は平成18年以降に製造された車は明確に決められています。

まず、フロントフォグランプの設置位置は以下の通りです。

  • 下縁の高さが地上から0.25m以上
  • 上縁の高さが地上から0.8m以下
  • 車の最外縁から0.4m以内
  • 左右対称であること

平成17年12月31日以前に製造された車の場合、このような細かい決まりはありませんが、ヘッドライトより上に設置することはできません。

続いてリアフォグランプの設置位置ですが、

  • 下縁の高さが地上から0.25m以上
  • 上縁の高さが地上から1.0m以下
  • 制動灯の照明部から0.1m以上離れた位置
  • 1個の場合は車両の中心、もしくは中心より右側寄り
  • 2個の場合は左右対称

と決まっています。

リアフォグランプの場合も平成18年以降に製造された車には「下縁の高さ」が決められていますが、それ以前の車にはありません。

フォグランプは純正位置から変えていなければ問題ありませんが、カスタム時や後付けする場合は設置する位置に注意してください。

フォグランプの色や明るさ

フォグランプの色は以下のように明確に決められています。

  • フロントは白または黄色(淡黄色)
  • リアは赤色

上記以外の色は車検に通らないので注意しましょう。

さらに、フォグランプは同色でなければならないので、左右で色が違う場合も車検には通らないので注意してください。

ちなみに、フォグランプやヘッドライトにはケルビンという単位が表記されていますが、この数字が高いと青っぽい色になります。

フォグランプは青色だと車検に通らないので、メーカーにもよりますが、フォグランプを選ぶときは7,000ケルビン以下を目安に選ぶと良いでしょう。

また、以前はフォグランプの明るさは10,000カンデラ以下と決まっていましたが、平成18年以降は決められていません。

ただし、他社の運転を妨げると判断される場合は不合格となるので、明るすぎるフォグランプは避けた方が良いでしょう。

フォグランプの照射方向

フォグランプは下向きに設置しなければならないため、照射方向が上向きになっている場合は光軸調整が必要です。

フォグランプの光軸調整は上下方向のみなので、ヘッドライトのように難しくはありません。

明確な数値があるわけではなく、検査ラインで測定することも基本的にないので、壁にでも照射して下向きに調整しておけばOKです。

ただし、安価な粗悪品などでたまにみられるカットライン(光のあたる部分とあたらない部分の境目)がでないフォグランプは車検に通らないので注意してください。

フォグランプの設置数

フロントのフォグランプは設置数に決まりはありませんが、同時に2個以上のフォグランプが点灯してはいけないことになっています。

4灯式のフォグランプも販売されていますが、全て同時点灯してしまうと車検には通りません。

ちなみに、装着されたライトは全て灯火しなければならないので、ただ球を抜いただけでは車検に通らないので注意してください。

リアフォグランプについては設置できる数が2個以下と決められていて、設置位置も個数に応じて決まっています。

標準装備であれば問題ありませんが、フォグランプを後付けする際は注意しましょう。

フォグランプの高さで車検に通らないことがあるので注意!

車高が純正のままであれば問題はありませんが、車高を下げる場合は最低地上高だけでなくフォグランプの高さにも注意してください。

社外のエアロバンパーなどにフォグランプが装着されている場合、バンパーも最低地上高の対象となるため、9cm以上になるように調整します。

しかし、最低地上高はクリアしていても、バンパーの構造によってはフォグランプの下縁の高さが地上から0.25m以下になってしまい、取り付け位置の基準を満たせない場合が多いです。

社外のバンパーだけでなく、純正のバンパーでも同じことがいえるので、フォグが低めに設置されている車の車高を下げるときは特に注意しましょう。

フォグランプがつかなくて車検に通らない…そんなときの緊急手段!

車検では装着されている灯火類は全て点灯しなければならないため、フォグランプが球切れしていたり、故障していると車検には通りません。

しかし、フォグランプは必ずついていないといけない灯火類ではないため、最悪の場合フォグランプを外せば車検には通ります。

車種にもよりますが、フォグランプは比較的簡単に外せる車が多いので、ちょっとした工具さえあれば誰でも外せるはずです。

とはいえ、あくまでこの方法はその場しのぎにすぎません。

  • ユーザー車検で急にフォグがつかなくなった
  • どうやら単なる球切れではなく修理に時間がかかる
  • 今日車検に落ちたら次来れるのは来月になってしまう

といった緊急時やどうしても車検に合格したいときだけ使いましょう。

このような困った状態にならないためにも、事前にフォグランプが点灯するかどうかは忘れずにチェックしてユーザー車検に挑戦してください。

まとめ

フォグランプは設置する位置や色、個数などが明確に決められていて、それらすべてを満たさなければ車検には通りません。

純正のままであれば問題はありませんが、社外のバルブに変更したり、後付けのフォグランプを付けた場合などは保安基準を満たしているかよく確認してください。

特に車高を下げた車の場合、最低地上高はクリアしているけどフォグランプの高さが原因で車検に通らないケースが増えています。

フォグランプは必ずついていなければならないものではないため、場合によっては取り外すことを検討しても良いかもしれません。

また、フォグランプが車検に通るかどうかは、車検業者に依頼するなら自分で判断できなくても問題ありません。

楽天Car車検などを利用すると安く車検ができるので、ユーザー車検にいくか迷っている方は下記の記事も参考にしてみてください。