車の引き渡し時に掃除や洗車はしなくていい?売却時は忘れ物に注意しよう!

車の売却
yasu

自動車整備士として車業界に15年以上携わり、修理の知識はもちろん車の売買からコーティングまで幅広い知識をいかして記事を執筆。国家資格の自動車整備士免許だけでなく、中古車査定士などの資格も取得しています。

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売却や下取りで車を引き渡す際に、掃除や洗車をするべきなのか、やるとしてもどこまでやるべきなのか気になりますよね。

どうせもうその車には乗らないわけですし、面倒だからしなくていいならしたくないという方もいるでしょう。

結論から言えば、車の引き渡し時に掃除や洗車をする必要はありません。ですが、引き渡し前に掃除をすることによるメリットもあります。

また、もう少し前の下取りや買取の査定前に洗車や掃除をしておくと、査定アップにつながって得をする可能性もあるでしょう。

そこで今回は、車の査定前、引き渡し前の洗車や掃除について詳しくご紹介します。どこまでやるべきか迷っている方も参考にして下さい。

車の引き渡し前は掃除や洗車をするべき?

車を売却したり乗り換えの際に下取り車として引き渡しする際は、掃除や洗車をしなければいけないという決まりはありません。

車を手放すユーザー側が洗車や掃除をしたかどうかに関係なく、殆どの引き取り業者は再販のために清掃などをおこなうため、面倒に感じるならそのまま引き渡しましょう。

ただし、引き渡し前に掃除をすると、普段は気付きにくい忘れ物に気付くことができるというメリットもあるので、忘れ物の予防策としては意外と効果的です。

車のシート下やトランクなどには、思いもよらないものが落ちていたりします。普段からあまり掃除をしない人ほど、最後に車内の掃除をしておくと良いかもしれません。

車内の掃除や洗車は査定前がおすすめ!

これまで乗ってきた感謝の気持ちを込めて引き渡し直前に洗車や掃除をするという方も多くいますが、どうせなら買取や下取り査定をうける前に洗車や掃除をすることをおすすすめします。

なぜなら、引き渡し前に掃除や洗車をしても意味はありませんが、査定前なら査定アップにつながる可能性があるからです。

また、買取業者によっては、査定を受けたその日のうちに車だけでも引き取りたい、というケースは多くあります。

査定前に掃除や洗車をしておけば、急な車の引き渡しにも対応できたり、車内への忘れ物も少なくなるでしょう。

引き渡した車の中に忘れ物をしてしまったら?

売却や下取りしてもらった車の中に忘れ物をしてしまったというケースは良くあります。

買取店などでも一応確認している場合が多いので、気付けば保管してくれていたり、連絡をくれる場合もありますが、気付かなければ当然そのまま車ごと移動してしまうでしょう。

もし引き渡し後に忘れ物があると気付いたら、すぐに引き取り業者に連絡して車がまだあるか確認してください。売却から2~3日程度ならまだ店舗にある可能性も高いです。

まだ店舗に車がある場合は車内の確認をしてくれるでしょうし、確信があるなら自分で探しにいくこともできるかもしれません。

既に店舗に車がないケースも多い

車がまだ店舗にあればよいですが、どちらかというと既に車がないというケースの方が多いかもしれません。

基本的に中古車は在庫しておくと値下がりリスクがあるため、すぐにオークションに出品してしまう場合も多いですし、既に買い手がついて他店舗に移動している場合もあります。

大手の中古車買取店などは整備を一括でおこなっている工場などもあるため、既に配送している場合も多く、店舗に連絡しても車がないというケースは多いでしょう。

引き取りしてもらった店舗に車がなかった場合、忘れ物を探すのは非常に困難になり、基本的には諦めるしかありません。

そうならないためにも引き渡し前には車内を一度掃除し、念入りに確認してから引き渡しすることをおすすめします。

車の買取、下取り査定を受ける前の掃除や洗車はどこまでやるべき?

車の掃除や洗車は買取や下取り査定を受ける前が良いといいましたが、どの程度までやるべきなのかわかりませんよね?

車外の洗車と室内の清掃に分けてそれぞれ解説します。

洗車はざっと綺麗になればOK!

まず、外装の洗車については綺麗だと印象が良いくらいのものなので、簡単に汚れを落とす程度で十分です。

手洗いが面倒なら洗車機を利用すれば良いですし、ワックスなどでピカピカにする必要は全くありません。

水垢などの普通に洗っても落ちない汚れは落としたほうが綺麗に見えますが、労力に見合った成果が得られる可能性は低いです。

もし、外装に目立つ傷がある場合、コンパウンドで消せる程度なら消しておくと良いですが、消せない深めの傷ならそのままにしておきましょう。

傷や凹みを直しても修理費の方が高くついてしまうことが殆どなので、事前に修理する必要はありません。

車内の清掃は念入りに

一方、車内は汚れていると減点対象になりうる項目なので、査定前に綺麗にしておく必要があります。掃除機をかけ、シートの汚れやシミなどがあればできる限り落としておきましょう。

また、汚れ以外に車内の査定で減点対象となりやすいのは『車内の臭い』です。

タバコやペットの臭いを消すのは掃除するくらいでは難しいですが、ちょっとした臭いなら消臭剤などでも対応できるので、できる限り嫌な臭いを除去してください。

ただし、芳香剤などの強い匂いで誤魔化すのはやめておきましょう。

芳香剤は人によって不快に感じる場合も多く、逆効果になる可能性が高いので、使用するなら無効性の消臭剤をおすすめします。

傷や凹みと同じように、業者に依頼するのは割に合わないことが殆どです。自分でも出来る範囲の清掃をおこない、車内を綺麗にして査定にのぞみましょう。

廃車時の注意点!廃車の引き渡しも洗車や掃除はするべき?

廃車にする場合も基本的には同じで、洗車は気持ち次第ですが、車内の清掃は忘れ物防止のためにもしたほうがよいです。

廃車の場合はどうせスクラップになるからと車内の掃除をしない方も多いですが、スクラップにされてから忘れ物に気付いても遅いので注意してください。

また、廃車時に車とは関係ないゴミをトランクなどに積んで引き渡す方がたまにいますが、マナー違反なので絶対にやめましょう。

廃車業者は車の決められたパーツを適切な方法で処分するリサイクル業者であって、ゴミの収集業者ではありません。

リサイクルできる部品以外は当然処分料がかかるため、別途処分費用を請求されることもあるので注意してください。

リサイクルできる車のパーツの処分は要相談

家電や家庭のゴミなど、車に関係の無いパーツはダメですが、車のパーツなら一緒に処分してくれる場合もあります。

例えば、タイヤやホイール、オーディオやバッテリーなどのパーツがそうです。これらのパーツは買取業者もあり、リサイクルも可能なパーツになります。

純正から交換して自宅で保管していたという方も多いと思うので、廃車時に処分できるか聞いておくと良いかもしれません。

業者次第になる部分もありますが、その他のパーツも少量であれば基本的に引き取ってくれる可能性が高いです。

もちろん無断で車に積んで引き渡すというのではなく、事前に許可は必ず取りましょう。

まとめ

車の引き渡し時は掃除や洗車をする必要はありませんが、車内の掃除は忘れ物防止にもなるので、時間があるならやっておくことをおすすめします。

また、車は綺麗なほど査定時の印象は良く、少なからず査定額に影響を与えます。

車を大切に乗っていた方は、最後に洗車して車内も掃除するという方が多いですが、引き渡し直前ではなく査定前にしたほうが車が高く売れるかもしれません。

とはいえ、これから手放す車にお金をかけてまで綺麗にする必要はあまりないので、自分でできる範囲の掃除や洗車をおこないましょう。

最後くらい手洗い洗車をしてあげようと思う方は、下記の記事も参考にして下さい。正しい洗車の知識があれば、今後のカーライフにもきっと役立つはずですよ。