トヨタの公式サイトでは、下取り参考価格を調べることができます。
これから新車の購入を検討している方や、買取相場を調べるために利用している方も多いと思いますが、残念ながら表示される価格の信憑性は低く、あまり参考になりません。
実際の価格より低く表示されるならまだ良いのですが、高い価格が表示されることが多く、期待してディーラーに行くとガッカリしてしまうことも多いでしょう。
ここでは、トヨタ下取りシミュレーションが参考にならない理由を解説し、相場の調べ方や下取り価格を高くする方法をご紹介します。
トヨタ下取りシミュレーションは参考になる?
トヨタ下取りシミュレーションは、車種や年式、グレードだけで下取りの参考価格が分かるので、とても便利なサービスです。
しかし、下取り相場を知りたい場合、この価格を鵜呑みにして新車購入を検討するのは避けたほうが良いでしょう。
なぜなら、複数の車種やグレードで検索した結果、オートオークション(業者用オークション)の相場を超える価格が表示されるケースが多くあったからです。
トヨタ下取りシミュレーションがどのように価格を決定しているかは不明ですが、中古車市場で絶対的な指標となるオートオークションの相場より下取り価格が高くなることはまずありません。
オートオークションの相場は下取りだけでなく、買取店も参考にしています。利益を出すには相場より安く買取する必要があるため、当然ながら買取店も相場より高く買取することはまずありません。
つまり、トヨタ下取りシミュレーションは買取店でも不可能なほど高い結果を表示する可能性があるということ。
車種や車の状態によっては、実際の下取り価格と大きく離れた価格が表示されてしまうため、下取り価格を調べるには全く参考になりません。
トヨタ下取りシミュレーション利用者の口コミ
実際にトヨタ下取りシミュレーションを利用してからディーラーで査定を受けた方の口コミを見てみましょう。
トヨタHPで下取り参考シミュレーションってあるんだけど、あの価格を期待して査定してもらったら大幅に下回る金額が提示されて泣けた\(^o^)/
— はげおやぢ@毛無峠 (@hagoyg) December 1, 2011
トヨタHPにある見積りシミュレーション、今乗ってる車の車名・グレード・年式を入力すると下取価格を出してくれる…のはいいんだけど、ekカスタムが75万円ってホントかなぁ。これなら買いかえようって気になるんだけど。
— アキラ@シャア専用リフトマン (@soh_fire) October 8, 2016
トヨタの下取りシミュレーションをやったところ、半年前よりもかなり高くなりました。 半年前:170万円 現在:220万円 何かの間違い・勘違いでしょうか。 ちなみに大手買い取り店の現在の買い取り額は上限200万円とのこと。 相場が変動しているのでしょうか。 やはり下取りのほうが買い取りよりは高く出るものでしょうか。 期間をおいてシミュレーションをやってみて上がったという方がいたら教えてください。-引用元:YAHOO!知恵袋
最後に紹介した口コミの補足をすれば、下取りは一般的に買取より安い場合が多いです。これには理由があるのですが、もし下取りが高いのであれば買取店に売る人など誰もいないでしょう。
買取店に車を売る人が多くいるという事実だけでも下取りが買取より安いことは明白です。下取りが買取より安い理由に興味がある方は下記の記事も参考にしてください。
トヨタ下取りシミュレーションが参考にならない理由
このように、シミュレーション結果は相場より高く表示されることも多く、この価格を参考にして車の買い替えを検討するのはおすすめしません。
そもそもこのトヨタ下取りシミュレーションは、下取り価格に大きな影響を与える走行距離が考慮されていません。
つまり、下取りに出す車の走行距離が1万kmであろうと20万kmであろうと、同じ価格が表示されるということです。
また、車の傷や凹みなどの状態も考慮されていないので、実際の査定ではマイナス評価を多く受ける可能性が高いでしょう。
下取り価格というのは、新車購入にあたって頭金や値引きとして考える方も多いと思います。
下取り価格次第で新車購入を判断するほど重要になることもあるため、シミュレーションを参考にするのではなく、実際に店舗へ足を運んで下取りを含めた見積りをとりに行きましょう。
どうしても店舗に行かずに相場を調べたい方は、同じように匿名で相場を調べる方法を複数利用して精度を上げる方法もあります。
下取り・買取相場を調べられるその他のサイト
トヨタ下取りシミュレーション以外にも、下取りや買取の相場を調べられるサイトはあります。例えば、日産:下取り参考価格シミュレーションは同じような形で下取り価格が調べられます。
ただし、こちらも走行距離は考慮されないので精度は低めです。グーネットはメールと郵便番号だけである程度精度の高い買取相場を調べることができるのでおすすめです。
電話番号不要なので、営業電話がかかってくるといった心配なく利用できるのが良いですね。
その他にも、
などでは買取実績を公開しているので、同条件の車があれば参考になるはずです。
また、車一括査定のナビクルやズバットでは、一括査定に申込みしなくても相場だけなら匿名で簡単に調べられます。
やや上級者向けになりますが、中古車販売価格やオークション落札価格から相場を推測する方法もあるので、精度を求めるならこちらもおすすめです。
これらの方法は全て匿名で相場を調べることが可能です。しかし、あくまで目安であり、実際の下取り価格とは異なることは理解して下さい。
ここでご紹介した方法での調べ方や実際に例を挙げて調べた結果は下記の記事にまとめてあります。興味のある方は参考にして下さい。
次は、下取り価格をできるだけ高くしてもらう方法についてご紹介していきます。
下取り価格を高くする方法
下取りは買取より安くなってしまうことが多いとは言いましたが、交渉やタイミング次第では買取と同等まで高くすることは可能です。
下取り価格を高くする方法は、
- 事前に複数の買取店で見積もりを取る
- ディーラーが特に新車を売りたい時期を狙う
といった2つです。
事前に複数の買取店で見積もりを取る
ディーラーでの下取り価格を高くするには、事前に複数の買取店で見積りをとりましょう。一括査定などを利用して複数の買取店を競合させ、買取の限界値を引き出すのです。
その価格を元にディーラーと交渉すれば、下取り価格も高くなります。もし下取り価格が高くならなかったとしても、買取店に売れば良いだけなので損をすることはありません。
買取店で納車までの代車が用意できなければ、代車を出してもらう交渉もできるでしょう。ここで注意しておきたいのが、下取り価格と値引きの関係性です。
下取り価格と値引き額はトータルで考える必要があり、下取りが高くなっても値引きを減らされては意味がありません。
できれば先に値引きの交渉を限界まで行い、それから下取りの交渉をしましょう。
ディーラーが新車を売りたい時期を狙う
ディーラーはメーカーとの契約でノルマのようなものがあったり、一定の販売台数を超えると報奨金がでたりすることも多いです。
決算月が近くなると、これらの数字を特に意識し、通常より多く値引きをしてでも台数を販売したいと考えるでしょう。
つまり、年度末である3月近辺は下取り価格も高くしてもらえる可能性が高いということです。ここで注意したいのが、ディーラーの販売台数は契約の件数でなく、登録完了の台数だということ。
最近の新車は受注生産の場合も多く、納車まで時間がかかるケースも多いです。登録が間に合わなければ無理に値引きをする必要がなくなってしまうので、ギリギリにいけば良いというわけではありません。
余裕を持って一度見積りを取りに行き、納車にかかる時間などを考えて交渉していきましょう。新車をお得に購入できる時期については下記の記事でもまとめてあるので参考にしてください。
ディーラーを複数比較するのは意味がない?
ディーラーは地域毎や販売チャネルで会社が異なり、トヨタの場合はトヨタ、トヨペット、カローラ、ネッツの4つに販売チャネルが分かれていて、基本的には扱う車種も分かれています。
ただし、全ての車種が分かれているわけではないので、欲しい車が複数のチャネルで販売されているケースもあるでしょう。
この場合、異なる販売チャネルを比較して交渉することができ、それぞれ値引きや下取り価格が違う場合もあります。
しかし、販売店選びを価格だけで決めるのはあまりおすすめしません。
なぜなら、新車購入後に車検や点検などで長く付き合う可能性が高く、後々のことを考えるとお店の雰囲気や対応の違いなどで選ぶ方が良いからです。
価格の違いだけで選んだ場合、場所が遠くて不便だったり、サービスの質に不満を感じてしまうことも少なくありません。
同じメーカーから新車を仕入れているので、価格差があっても大きな差ではないはずです。多少の違いであれば、今後安心して車を任せられる販売店や担当者から購入することをおすすめします。
まとめ
トヨタ下取りシミュレーションは簡易的に下取り価格を調べることができる便利なツールです。
しかし、その精度は低く、実際の相場より高く表示されてしまう場合も多いため、利用時は注意しましょう。
新車の購入を検討しているのであれば、実際に店舗で査定を受けるのが確実です。
また、下取り価格を少しでも高くして新車をお得に購入したいのであれば、事前に複数の買取店で査定を受けて比較したり、時期をずらすことも検討すると良いかもしれません。
複数の買取店を比較するのは手間がかかってしまいますが、場合によっては数十万円の差がうまれることもあります。
一括査定を利用すれば比較も簡単にできるので、時間に余裕があるなら必ず比較しておきましょう。おすすめの一括査定については下記の記事にまとめてあるので参考にして下さい。