車の買い替えを考えるタイミングは7つあり、それぞれのタイミングには理由があります。
買い替えるタイミングを逃してしまい、車が故障してしまってから売却するとなれば、大きな修理費がかかってしまったり、査定額が減少するなど、色々と損をすることになってしまうかもしれません。
どうせ買い替えるなら、無駄なく損をしないタイミングで買い替えたいと思いませんか?
そこで今回は、車を買い替えるタイミングとプロがおすすめする買い替え時期をご紹介したいと思います。
車の買い替えを考える7つのタイミング
車の買い替えを考えるタイミングは人によっても変わると思いますが、一般的に多くの人が買い替えを考えるタイミングは以下の7つです。
- 車検の時期
- 年度が替わる時期
- 年式が5年、10年経過した時期
- 走行距離が5万、10万キロを超える時期
- ローンの支払いが終わる時期
- 新型モデルが発売される時期
- ライフスタイルの変化
では、なぜこの7つのタイミングで買い替えを考える人が多いのかについて詳しく解説します。
車検の時期で買い替える
車の買い替えを考えるタイミングとして、最も多いのが車検を迎える時期です。乗用車の場合であれば、初回の車検が3年、それ以降は2年毎に車検を受けなければなりません。
車検は点検料や整備費用だけでなく、重量税や自賠責保険料なども一緒にかかります。
そのため、車検費用が高額になることも多く、車検にお金をかけるならその分を次の車に回した方が良いと考える人が多くなります。
最近では、新車購入時にメンテナンスパックに加入する方も多く、初回の車検はとても安く済んでしまいますが、2回目(5年)、3回目(7年)になるとそれなりに車検費用も高額になってきます。
特に2回目(5年)の車検は、ローンの支払いが終わるという人や、5年という年式の節目でもあるため、このタイミングで買い替えを検討する人が多いです。
年度が変わる時期で買い替える
年が変わる時期で車を買い替える人はそこまで多くないですが、年度末(3月)に車を買い替えるという方は意外と多いです。
その理由の1つとして、4月になると自動車税を支払う義務が発生するということがあります。
普通車の場合には、廃車時に還付制度があり、売却時にも残りの期間に応じた自動車税分が査定額に考慮されるので、そこまで気にする必要はありません。
しかし、軽自動車の場合は、年度の途中で廃車にしても還付制度がなく、売却時にも考慮されません。
ですから、4月になってから車を買い替えた場合は少し損をしてしまうのです。
3月は新車の値引きが大きくなりやすい
また、3月という時期は、自動車メーカーやディーラーなどの決算月でもあります。
この時期は車を1台でも多く売りたい時期なので、普段より積極的に値引きを行うディーラーも多く、新車を安く買うことができる時期でもあります。
これらの理由から、年度末である3月に車の買い替えを検討する人が多くなっています。中古車の場合はまた少し違うので、こちらの記事も参考にして下さい。
年式が5年、10年経過した時期
年式が5年、10年という1つの節目を迎えるタイミングで車の買い替えを検討する人も多いです。
年式が5年を超えると、車を売却する際の査定額が大きく変動することや、新車の特別保証が終了してしまいます。
日頃のメンテナンスをしっかりしていれば5年程度でエンジンなどの重要部品が壊れるケースは殆どありませんが、万が一保証が終了してから壊れた場合、高額な修理費がかかります。
リセールバリュー(再販価値)を考えると、この時期に車を買い替えた方が良いとも言えますね。
10年経過するとメンテナンス費用は大きく上がる
また、10年というタイミングは、タイミングベルトの交換時期でもあり、車検費用やメンテナンス費用も高額になりがちです。
最近では、タイミングチェーンを採用している車が多くなっています。タイミングチェーンは寿命が長いので、10年で交換する必要はありません。
しかし、10年も経過していれば寿命を迎える部品は多く、やはりメンテナンス費用は高額になってくるでしょう。
以前より車は壊れにくくなっていますが、メンテナンスは必要なので、その費用を考えたときに乗り換えを検討する方も多いです。
ただし、車の状態は年式だけでなく、乗り方や走行距離によっても大きく変わります。
日頃から定期的にメンテナンスを行っていれば、一回で大きな費用がかかるケースは少ないので、必ずしも年式だけで判断する必要はありません。
13年経過で自動車税の金額も上がる
年式が10年を超え、13年が経過すると、自動車税の金額が少し上がってしまいます。このタイミングで車を買い替えるという方も多いでしょう。
発売から13年も経てば、見た目もかなり古さを感じるようになり、新しい車と比べて装備面にもかなり違いがあるはずです。
メンテナンス費用だけでなく、税金まで高くなるとなれば、余程その車に愛着が無ければ乗り続ける人は少ないでしょう。
走行距離が5万、10万キロを超える時期
車の走行距離は、売却時の査定に関わる重要なポイントです。
一般的には、1年で1万km程度が平均的な走行距離の目安として考えられていて、これを超えるペースで走っていれば減点されますし、逆に少なければ加点されます。
ただし、走行距離による加点が受けられるのは基本的に5万km以内です。年式の割に走行距離が少ない場合でも、加点はされません。
そのため、1つの区切りとして走行距離が5万kmを超えないうちに買い替える人が多いです。
走行距離が10万kmを超えると・・・
また、走行距離が10万kmを超えると、故障なども増えることから、売却時の査定でリセールバリューが無いと判断され、売却時に値がつかないことも多くなります。
ただし、年式がそこまで古くなかったり、人気車種である場合は高額査定がでる場合もあるので一概には言えません。
日本車は壊れにくく丈夫なので、海外でも高い評価を受けています。国内だけでなく、海外の市場もあるので、10万kmを超えたからといって諦める必要は全くありません。
ローンの支払いが終わる時期
車は高額な商品なので、新車に限らず、中古車でもローンで購入する人はとても多いです。どこでローンを組むかによっても違いますが、長くて7~10年の支払いプランで車を購入できます。
あまり長いと金利分が高くなってしまうので、比較的多いのが3年、5年といったプランでしょう。ローンの支払いが終わるタイミングというのは、車の買い替えを検討する人も多いです。
ローンが残っていても買い替えは可能ですが、次の車に上乗せされる形になるので、その分負担が大きくなります。ローンが終わったタイミングであれば、車を買い替えても負担になることはありません。
3~5年程度であれば、買取査定で高値がつく可能性も高く、売却したお金を次の車の頭金にまわすこともできます。
また、5年程度経過すると、モデルチェンジで新しい型式の車が販売されることも多く、ローンが終わるのを待ってから買い替えるという人も多いはずです。
初めから5年程度で買い替えを考えているなら残価型設定プランのローンを利用するのもおすすめです。
新型モデルが発売される時期
車にはマイナーチェンジとフルモデルチェンジがあり、フルモデルチェンジはデザインも一新され、装備なども大きく変わります。
国産車の場合、メーカーや車種によっても違いはありますが、多くの車種で5~7年くらいを目安にフルモデルチェンジが行われてきました。
最近では、フルモデルチェンジの周期が少し遅くなってきていますね。新しいモデルが発売されると、当然車を買い替えようと考える人も多くなります。
これは、新車だけに限ったことではありません。なぜなら、モデルチェンジが行われると、中古車の相場も大きく変動するからです。
売却することを考えれば、新しいモデルが中古車市場に流れる前に売却する方が高く売れるので、買い替えのタイミングとしては良いタイミングと言えるでしょう。
ライフスタイルの変化
車を長く乗っている間にライフスタイルも大きく変わることがあります。例えば、結婚や出産などで家族が増えれば、求める車の形も変わってきます。
今まではセダンやスポーツカータイプの車を乗っていたけど、より車内空間の広いワゴンタイプの車に乗り換えるという人も多いはずです。
逆に、子供が成人を迎え、独り立ちするようになれば、広い車内空間は必要なくなります。コンパクトな車や趣味として楽しむ車に買い替えようとする人も増えるでしょう。
ライフスタイルの変化は、急遽買い替えが必要な場合もありますが、基本的にはある程度の予測ができます。
売却時のタイミングなども良く考え、計画的に車を買い替えることが損をしないためには必要です。
プロがおすすめする車の買い替え時期とは?
これまで一般的な車を買い替える時期を一通りご紹介しましたが、どのタイミングで買い替えるのが一番良いのでしょうか?
ここからは、車業界に15年以上携わってきた私がおすすめする3つの買い替え時期をご紹介します。
初回車検(3年)毎に買い替える
まず1つめのおすすめ買い替え時期は、初回車検毎です。
3年で車を乗り換えるというのは、少し贅沢に感じる方も多いと思いますが、このタイミングで買い替えると高いリセールバリューが期待できます。
車種や走行距離にもよりますが、50~70%程度で売却できる可能性が高いでしょう。売却で得た金額を次の車に充てれば、購入時の負担も大きく減らすことができます。
また、初回の車検までは殆ど故障の心配もなく、オイル交換くらいのメンテナンス費用で済みます。
余計な維持費をかけることなく、常に新しい車に乗り続けたいという人には最もおすすめのタイミングです。
5年、もしくは5万kmを目安に買い替える
5年、もしくは走行距離が5万kmを目安に買い替えるのもおすすめです。
このタイミングであれば、売却時もある程度の査定額が期待でき、ローンで購入した人も支払いが終わる頃でしょう。
初回の車検はそれほど費用はかかりませんが、2回目になると交換が必要な消耗品も増えてきます。余計な出費を抑え、無理なく新しい車に買い替えるタイミングとしては最適です。
新しいモデルが発売される頃でもあり、気持ち的にもそろそろ買い替えたいと思う頃だと思うので、色々な面でバランスの良い買い替え時期だと思います。
コスパを考えるならできるだけ長く乗り続ける
車に対してあまり興味がなく、特に欲しい車もないという人は、できるだけ車にお金をかけたくないはず。であれば、買い替えを考えずにできるだけ長く乗り続けたほうがコスパは良いです。
今の車が気に入っていて、特に欲しい車がないという人も同様です。年式が古くなり、走行距離が増えれば、メンテナンス費用も高くなり、維持費は上がります。
しかし、それでも新しく車を購入するよりは遥かに安いはずです。
年式が13年を超えると自動車税の金額が少し上がりますが、10%程度なのでそこまで気にする必要はありません。
メンテナンスさえしっかりしていれば、車は10年でも20年でも乗り続けることが出来ます。長く乗り続けようと思うなら、メンテンス費用を節約することは逆効果になるので注意しましょう。
車を乗り潰すときの買い替え時期の目安
例えば、新しく200万円の新車を購入し、5年で乗り換えるとします。売却時の価格を30%程度と仮定すると、60万円になります。
つまり、5年間で車にかかる費用は140万円、一度車検を通すことを考えれば約150万円です。1年で考えれば、30万円程度が車にかかるということになります。
この場合、コスパを考えるならば、メンテナンス費用や車検代を含めて、年間30万円に近付いてきたら買い替え時期だと考えて良いと思います。
車検を含めても2年間で60万円かかることはまずないので、いかに乗り続けた方が得かということがわかるでしょう。
次に購入する車の金額や、どのくらい乗り続けるつもりなのかによっても目安は変わるので、良く考えて買い替え時期を見極めましょう。
まとめ
車の買い替え時期は色々ありますが、車に対してどのような価値観を持っているかによって最適なタイミングは変わります。
新車に乗り続けたいなら3年~5年で買い替えると、買取価格も高く、無理なく乗り換えることができるのでおすすめです。
年式が7年を超えると、買取価格にあまり期待できない場合も多いので、特に欲しい車が無ければ乗り潰すまで乗った方が得をします。
とは言え、小さなきっかけで欲しい車が現れるかもしれません。
欲しい車が出来た時は、少しでも今乗っている車を高く売ることを考え、次の車にかかる負担をできるだけ減らしましょう。
車をできるだけ高く売りたいなら、買取店の見積りを複数とり、比較するのがおすすめです。一括査定を利用すれば、わざわざ買取店を回る必要はなく、最小限の手間で比較ができます。
一括査定は選び方や利用方法を間違えると後悔することになるので、初めて利用する方はこちらの記事を参考にして下さい。